カテゴリ:◆巡礼ラボ◆ > 満願の納経軸
八十八枚の御影札/愛知県のご依頼主
満願の納経軸(二幅)/滋賀県のご依頼主
満願の納経帳/岐阜県のご依頼主
満願の納経帳/埼玉県のご依頼主
満願の納経軸/三重県のご依頼主
▲西国三十三所・納経軸
ご夫婦とそのお母様のお三人で、三重県からお越しいただきました。
ご依頼主は、西国三十三所を納経軸で巡り掛軸へと表具にし、家宝として大切にしていきたいと仰っていました。その想いは、私が最も大事にしているところです。
というのも、この仕事を始める前に私はお遍路(四国遍路)を満願(成満)しており、その時に仕立てたお軸は、私の家宝であり巡礼表装する上での指針となっています。
その意味で、ご依頼主の想いは人並み以上に深いところで理解しているのではないかと憚りながら存じております。
お打ち合わせも巡礼の思い出や具体的な表装のお話まで、色々とさせて頂きました。
満願の納経軸/東京都のご依頼主
満願の納経軸/岐阜県(東京都)のご依頼主
満願の納経軸/三重県のご依頼主
▲西国三十三所・納経軸
2021年により、納経軸をお求め頂いた方からのご依頼です。
以前に西国巡礼を結願されており、二巡目のタイミングで表装をしてみたいときっかけになったのが、松月堂のInstagramで、お問い合わせもDMからでした。
とても嬉しいことです。
三重県からご夫婦でご来店(納経軸は里帰り)いただき、工房でどんな表具(取り合わせ)にするか楽しくお打ち合わせ出来たことは、私にとっても良い思い出となりました。
満願の納経軸/静岡県のご依頼主
▲西国三十三所・納経軸
松月堂WEBサイトをご覧いただき、新規のご依頼です。
「今回、初めて表装を依頼するので、何が一番良いのか分かりません。」
「他の依頼主の方は、どんな感じでしょうか?」
と、お問い合わせをいただきました。
遠方の為、どのように進めていけば良いのかもご不安のようでした。
お気持ちよく分かります。
でも安心してください、ご依頼主がやるべきことは、お問い合わせすることくらいです。
あとは、私(表具師)にすべてお任せください。
分からないことは、どんな些細なことでも、じっくり丁寧にご説明いたします。
満願の納経軸/茨城県のご依頼主
満願の納経軸/東京都のご依頼主
満願の納経軸/千葉県のご依頼主
▲坂東三十三ヶ所霊場・納経軸
2022年により、納経軸『十一面千手観音』をお求め頂いた方からのご依頼です。
今回の表装納期は特例で、ご依頼主のご親族が受験を控えておられ、その合格祈願として間に合わせたいというご希望でした。
大変長らくお待たせしている多くのご依頼主には、誠に恐縮な事ではございますが、稀に少し早めにお仕立てする場合もございます。
改めてお待たせしている方々へ、私(四代目)は、日々なるべく多くの工程を進める努力をしております。もちろん、良い仕事をすることを大前提として『ゆっくり急いでおります』。
通常納期でお引き渡し出来ないことは、プロとして良くないことであることも重々承知しております。
どうか温かく見守って頂けますと幸いです。
満願の納経軸/兵庫県のご依頼主
満願の納経軸/岡山県のご依頼主
満願の納経軸/東京都のご依頼主
満願の納経軸/三重県のご依頼主
満願の納経軸/岐阜県のご依頼主
満願の納経軸/三重県のご依頼主
▲西国三十三ヶ所霊場・納経軸
2015年に松月堂WEBサイトより、納経軸『本金西陣織』をお求め頂いたご依頼主が、三重県よりご夫婦でご来店されました。
ご夫婦は、40数年京都に住んでおられたのですが、ご主人の退職をきっかけに三重県に移住されたそうです。(お話をしていた時に京都にお詳しくて納得です)
巡礼は、基本的には一日一ヶ寺とし、寺院やその周辺をゆっくりマイペースで楽しむことを心掛けたこともあり、満願(結願)には8年間掛かったと仰られていました。
また、一ヶ寺毎に写経を納めることも欠かさず。
写経を始められた頃は、何度も練習をし写経セット一式も用意され納得のいくものをお寺へ納められるというお心掛けには感服いたしました。
正に納経です。
ご夫婦の心の余白には学ぶことが多くありました。
西国三十三ヶ所霊場・納経帳 三冊を三幅へ 其の一
三冊の納経帳(朱印帳)をそれぞれ掛軸へ表装した事例です。
元々、掛軸にする予定はなかったご依頼主でしたが、松月堂のWEBサイトをご覧いただき掛軸へすることをお知りになられ、奈良県よりお越し頂きましたのは昨年初夏でした。
納経帳を掛軸にすることは、本来とても困難で良い仕上りにはなりませんが、松月堂独自の技術によりしなやかで優美な掛軸へと仕立てることが可能です。
先ずは、一枚ずつ検品をし滲み止めを丁寧に行います。
この最初の下拵えがとても重要です。
▲重要な工程は公開できませんので、かなり工程は進んでいますが納経帳を解体し、
①一枚一枚裏打ちをして、
② 〃 型に合わせて裁断し、
③ 〃 正確に継ぎ合わせて一枚ものにし、
④一枚物を増し裏打ちを施し、
⑤乾燥させ、
⑥その後、仮張りに張り付け
▼をした状態です。
▼裂地を継ぎ合わせ仮張りで乾燥させています
満願の納経軸/兵庫県のご依頼主
▲西国三十三ヶ所霊場・納経軸
5年前に松月堂WEBサイトより、納経軸『本金西陣織』をお求め頂いたご依頼主が、兵庫県よりご家族4人でご来店されました。
2018年にあることが切っ掛けで西国巡礼を始められており、巡礼と納経軸にとても思入れがあるということで弊店を選んでくださったそうです。
表装裂地の取り合わせもご家族4人で熟考した末の打ち合わせでしたので、気が付けば2時間を超えていました。
表具師の私にとっては、表装で悩んでくださることは冥利につきます。
最終的には、第一印象に落ち着きました。
三十三枚の御影札/東京都のご依頼主
▲坂東三十三ヶ所霊場・御影札
前回投稿→満願の納経軸/東京都のご依頼主 追加のご依頼は、御影札の額装です。
四国八十八ヶ所霊場の御影札は、有名で所有されていたり見たことがある方も多いのではないでしょうか。お四国同様に坂東三十三ヶ所霊場をはじめ、西国や秩父その他霊場に御影札は存在します。
お写真をよくご覧になってください、、一枚一枚サイズも紙質・厚みも異なるのです。
このままでは表装(額装)出来ない為、先ずは、全ての御影札を同じサイズ・同じ厚みに加工することが必要です。
どんな仕上がりになるかどうぞご期待ください。
※一枚一枚サイズも紙質・厚みも異なる坂東三十三ヶ所霊場の御影札
満願の納経軸/東京都のご依頼主
▲坂東三十三ヶ所霊場・納経軸
松月堂のWEBサイトをご覧になり、納経軸『瑞照観音』をお求め頂き、約2年掛けて満願になられました。
弊店は、現在納期が通常よりもかなりお待たせしている状況が続いております。
有難いと思う反面、職人としては、長らくお待たせしてしまう事への申し訳なさとの葛藤と日々戦っています。
そんな日々の中で私は、一日の仕事、目の前の仕事、を確実に積み上げていくことに全てを注いでいます。『一生懸命』ではなく『一所懸命』です。
今回のご依頼主も、とても寛容な方で「急がないので、ゆっくりやってください。」とお言葉を頂きました。有難いです、しかしながら、そのお言葉に胡坐をかくことのないよう『一所懸命』お仕事させて頂きますね。
お待たせしている皆様、もうしばらくお待ちくださいませ。
満願の納経軸/神奈川県のご依頼主
満願の納経軸と御影札/愛知県のご依頼主
満願の納経軸/三重県のご依頼主
▲西国三十三ヶ所霊場・納経軸
コロナ禍になる前の2019年に松月堂online storeにて納経軸をお求め頂き、西国巡礼を開始したもののコロナが流行し始めたことをキッカケに、巡礼を一旦お休みを決断されたご依頼主。
この2、3年はそういったお声を沢山伺いました。もちろん、最善の配慮を行いながら巡礼をされる選択をされたお話も少なくありませんでした。
そのような世の中であったことで、より深く神社仏閣へ参ることの意味や在り方をそれぞの方々が思考されたことと思います。
このご依頼主は、ご夫婦で巡礼されたそうで、松月堂へお越しくださる前日に信州の善光寺さまへ参り、当日は岐阜の華厳寺さまで晴れて満願(結願)になり表装のご相談を兼ねてご来店頂きました。
改めて、満願おめでとうございます!
満願の納経軸/大阪府のご依頼主
▲西国三十三ヶ所霊場・納経軸
松月堂栗田表具店Instagram(巡礼表装)のとある投稿記事(仕上がり事例)に一目惚れいただき、そこからDMのご縁でご依頼いただきました。
私(四代目)は、職人作業と同じく仕上がった表具(掛軸・額装・屏風)の写真撮影にも一枚一枚時間を掛けて丁寧に記録しています。
理由は、シンプルです。
手塩にかけた表具を格好良く撮影し、ご依頼主とそうでない方々にもご覧いただき表具の魅力を感じてもらいたいからです。
なので、写真だからと言って一切の妥協は許しません。
そんな私の思いが、Instagramを通じて伝わることは嬉しくてなりません。
また、大阪府から華厳寺の帰りにお越しくださり、直接お会いすることもでき有難い限りです。
改めて感謝申し上げます。
満願の納経軸/神奈川県のご依頼主
少し遡った記事ですが、、、
今年(2023年)の仕事始め、一番最初のご依頼主は神奈川県からお越し頂いたご夫婦でした。
『人気のお店は立地条件が良いから』という言い訳はしないと10年前に誓い、アクセス(交通機関)の悪い岐阜(中濃地方)という田舎ではありますが、表具師という仕事で日本全国から頼られる職人になりたいと藻掻いていた頃を思い出しました。
あの時から、いつしか日本全国(少し海外も)からのご来店・ご依頼を頂くようになり、ついに仕事始めに関東のお客様とご縁を頂けるようになり、こんなに縁起の良いスタートはありません。
ご依頼主のご夫婦は、2019年のコロナ前に発願し、気を配りながらの少しづつ進めていく巡礼をされていました。その為、一度は来店時期を延ばすお心遣いもございました。
また、とあるお寺様で御朱印間違いの珍事もあったそうなのですが、ご主人が「これは、プレミアだ!」とポジティブに笑い話をしてくださりました。
『心が温かいな』そして何より、
『仲睦まじいご夫婦だな』と心が和みました。
手前味噌になってしまうのですが、松月堂へお越し下さるご依頼主の方は、皆さん本当に寛容で懐の深い方ばかりで、いつも学ぶことが多くあります。旅の思い出話もとても楽しく拝聴しています。
私は、ずっと岐阜にいるのですが、全国へ飛び回っているように錯覚することがしばしばございます。笑
この場を借りて、皆様に感謝申し上げます。
追記
ご来店後、ご夫婦は関で刃物をご覧になられ、その後、名古屋⇒伊勢と東海三県を巡られたそうです。
ちなみにメインは、松月堂だそうです!嬉しい!
満願の納経軸/愛知県のご依頼主
満願の納経軸/滋賀県のご依頼主
満願の納経軸/熊本県のご依頼主
二度目は御詠歌
いい夫婦
お帰り御朱印軸
二度目の西国巡礼
百観音の御詠歌
夫婦でお遍路
新婚の時にご夫婦で巡ったお揃いのご朱印軸です。
満願になられたのは40年も前のこと、その後仕事の都合で、関西⇒関東⇒海外⇒関東と転々としていたこともあり、表装するタイミングがなかったそうです。
幸いなことにご朱印軸の状態は良好で、40年一度も開いていないのが嘘のようでした。
今日までずっと気に掛けていたご朱印軸、若き日の思い出のご朱印軸、お願いするなら直接会いたいと神奈川県からお越しいただきました。
このご時世の中、ご来店下さる方が少しずつ増えてきましたが、まだまだ以前のように気軽な気持ちではないのが事実です。しかしながら、色んな事にご配慮くださるお気持ちはとても伝わります。
そんな皆様の思いやりがとても有り難く、心が温かくなります。
茨城県からのご来訪
いつかは行きたい尾道
西国三十三ヶ所霊場の満願軸です。
このお軸は、花山院菩提寺さんのご住職が一点一点手書きで描いているのです。ご依頼主が花山院さんを訪れた際に一目惚れされたことがきっかけで、西国巡礼が始まりました。
広島県は尾道市からご来店されたご夫婦は、想像していたよりかなり若いご夫婦でしたので新鮮な驚きがありました。若い世代にも巡礼の楽しさが浸透していることをここ数年でとても実感しています。
この度、足掛け10年程で晴れて満願されたのですが、3年程前から満願になったらどこへ表装をお願いしようか悩んでおられたのは奥様で、某ご寺院にある当て紙で松月堂をお知りになり、奥様の直感で岐阜へ直接お願いしに行くことを決めていたそうです。
また、ご夫婦にとって西国の満願軸は、家宝となるものなので、どんな人に仕立てられるかが不安だったようで、「信頼できる人にお願いでき、本当に良かった」と仰っていただけました。
「あ~嬉しい、嬉しすぎる。」そのお言葉だけで、僕の職人パワーはフル充電されます。
奥様の直感に感謝申し上げます。
ご来店の方には、表装の世界・魅力を工房や掛軸をご覧いただきながら、できる限りのことを伝えたいという僕の悪い癖が出てしまうのですが、お二人とも熱心に耳を傾けてくださり、お軸を大切になさる気持ちもとても伝わりました。
お話しをしていくとご主人は、鋳物の職人さんだと分かり、僕の仕事への思いも通ずるものがあり職は違えど、多くを語らなくとも深いところで理解できている感覚になりました。職人あるあるですね。
余談にはなりますが、ご主人の父としての顔も垣間見ることができ、同じ父として凄く勉強になりました。
いつか必ず尾道へ遊びに行きます!
西から東へ
四国八十八ヶ所霊場の満願軸です。
以前2012年11月に東京からお越し頂いたご依頼主が再来店されました。
松月堂は、2016年6月に店舗(工房)のリノベーション工事をしたこともあり、外観も内装も様変わりしたので、ご依頼主は当時の記憶とかなり違っていたので驚かれていました。
現在は、なるべく目立たないように地味で渋く、隠れ家の様なスタイルが工房のコンセプトです。
なので、皆さん素通りされがちです。迷われる方、ごめんなさい。
ご依頼主は、車中泊しながら巡礼や旅をするのがお好きな方で、今回も岐阜へ立ち寄る前に京都・奈良を巡礼され、宿泊はもちろんお車だったそうです。
旅と車中泊は何だかワクワクしますね。僕も若い頃は何度か車中泊したものです。
せっかく東京からご来店頂きましたので、新しくなった工房をご覧頂きながら表装の取り合わせをいたしました。
里帰りの満願軸
西国三十三ヶ所霊場の満願軸です。
2018年10月にご来店され松月堂でお求めいただいた納経軸が、無事に満願になったということで再び愛知県からのご来店でした。
しかも有難いことに、数か月前からご来店(表装)予約もいただいており、職人の僕としては嬉しい限りです。
先日も申し上げたばかりですが、里帰りの納経軸は『おかえり』と言う親の気持ちになってしまいます。
西国旅のお話をしながら、少しずつ表装のイメージを膨らませ、観音様とご朱印にお衣装を着せるようにお見立てのご案内をするのが僕の掛軸表装の流儀です。
カタログではなく一点一点気持ちを込めて取り合わせていきます。
表装の取り合わせも一段落したタイミングでご主人が一言
「実は、二巡目を巡りたいので新しい納経軸が欲しいです。」
その気持ちは僕もよく分かります。
実際に二巡目や他の霊場をスタートされる方は多くいらっしゃいますので、『巡礼者あるある』です。
満願が近づくと嬉しさと同時にさみしさの感情が芽生えるのです。
二巡目の西国三十三ヶ所霊場は、御詠歌をいただくそうです。
「羨ましい、、、」僕も二巡目は御詠歌をいただくのが夢です。
加賀百万石の地から
西国三十三ヶ所霊場・満願軸です。
先日、石川県金沢市から突然のご来店でした。
元々、2018年の4月に松月堂オンラインストアよりお求めいただいた納経軸で、無事に満願になった際には、直接お願いに伺いたかったと仰っていました。
職人としてとても嬉しいお言葉です。
僕にとって満願の納経軸は、里帰りに来た子供のような存在です。
できる限りの愛情で一所懸命お仕事させていただきますね。
余談ですが、突然のご来店も大変ありがたいのですが、当方職人作業中や出張の場合が多々ございますので、できれば事前のご連絡をお勧めいたしております。
今回は、運よく応対できましたが、ご来店のお客様には、精一杯のおもてなしをしたい性分ですので、ご理解いただけますと幸いです。