カテゴリ:◆巡礼ラボ◆ > 満願の納経軸

DSC06145
▲四国八十八ヶ所・納経軸

2024年に松月堂WEBサイトより、納経軸をお求め頂いた方からのご依頼です。

ご依頼主から掛軸の表具(裂地の取り合わせ)は、
『明るめが良いのか、暗めが良いのか、イメージが浮かびません』
というお問い合わせから始まりました。

掛軸を依頼することは、日常からかけ離れていることなので、そういったご相談は本当によく伺います。私は表具師として、その悩みや不安を一つ一つ解消し、最良の表具へと導き出すことを理念にしています。

ご依頼主とは、ショートメッセージにて何度もやり取りを重ねながら、表装の提案をさせて頂きました。




DSC05525
▲四国八十八ヶ所・御影札(御本尊)

愛知県からオートバイでお越しいただきました。
その日は、西国三十三所の結願を竹生島(宝厳寺)で達成された貴重な日でもありました。

そんなご依頼主は、定年退職後にやはりオートバイで四国お遍路を11連泊で満願(成満)されたそうです。
この御影札を用いて屏風にしたいとのリクエストで、白黒の御影札ということもあり、なるべく装飾のないシンプルなデザインの仕立てにすることになりました。

余談ですが、これからオートバイにて日本一周もされるそうです。
DSC05522




DSC04538
DSC04541
▲西国三十三所・納経軸(二幅)

ご夫婦で、滋賀県からお越しいただきました。

西国巡礼は、平成時代に一度満願(結願)されており、今回の二巡目は令和元年~5年での達成です。
一巡目は、納経帳で参っており次回は額装や掛軸にしてみたいと思われていたそうで、ご主人と奥様の二幅を表装するご相談をいただきました。
最終的に、二幅共に額装にお仕立てすることになり、ご主人の額装はシックで落ち着いた表具で、奥様の額装は柔らかな温かみのある表具にします。

ちなみに三巡目も考えておられるそうです。
DSC04540
DSC04543




DSC05903
▲西国三十三所・納経帳

岐阜の薄墨桜で有名なところから、ご夫婦でお越し頂きました。

前回とたまたま続きますが、この納経帳を用いて屏風へ仕立てるご相談です。
数年かけて巡った西国の地を納経帳の日付順に、軌跡を辿るような気持ちになる屏風にしてほしいとの
ご要望でした。

これは、掛軸や額装では中々表現することは、難しいですが屏風なら自由度は増しますので、表具にすることが楽しみでなりません。
どうぞご期待ください。

ちなみに薄墨桜の地は、私にとってとても関係の深いところでしたので、何だか嬉しい気持ちでいっぱいです。
DSC05902
DSC05904




DSC05377
▲関東三十六不動霊場・納経帳

この二冊の納経帳を携えて、埼玉県という遠方から岐阜までお越しくださいました。

お電話やメールのやり取りでは、伝えきれない想いを表具師である私に直接伝えることが一番の目的であったそうです。
なんとも嬉しいお言葉に感無量です。

今回は、この納経帳を用いて屏風に仕立てます。
ご依頼主の要望はとても明確で、サイズ感や仕様、配置・順番もご来店される前にイメージが仕上がっておりました。
そのお陰で、打ち合わせもスムーズに進み旅のお話しも色々と伺うことができました。
DSC05380




DSC04689
▲西国三十三所・納経軸

ご夫婦とそのお母様のお三人で、三重県からお越しいただきました。

ご依頼主は、西国三十三所を納経軸で巡り掛軸へと表具にし、家宝として大切にしていきたいと仰っていました。その想いは、私が最も大事にしているところです。
というのも、この仕事を始める前に私はお遍路(四国遍路)を満願(成満)しており、その時に仕立てたお軸は、私の家宝であり巡礼表装する上での指針となっています。

その意味で、ご依頼主の想いは人並み以上に深いところで理解しているのではないかと憚りながら存じております。

お打ち合わせも巡礼の思い出や具体的な表装のお話まで、色々とさせて頂きました。
DSC046860002
DSC046840001




DSC04743
▲日本百観音霊場(西国/坂東/秩父)・納経軸

表具師の仕事をしていて、初めて拝見する納経軸です。

御宝印・三宝印のみで拝受された非常に貴重なものですが、起源を辿るとこれこそが本来の姿であると
、ご依頼主より教わりました。
また、このお軸の実現に至るまでには大変なご苦労があったこと常々伺っておりました。

ご依頼主の真っ直ぐな想いには、花山院菩提寺の山本住職のお言葉(教え)にもあります。これにつきましては、私も共感することが多くございます。

未熟な私が講釈を述べることは控えますが、
山本住職のご著書『巡礼の鑑』に巡礼の心得が凝縮されております。

結びに、今回この納経軸とご依頼主のご縁に感謝申し上げます。
DSC04749
DSC047480002
DSC047440001
DSC04745




DSC055310001
▲四国八十八ヶ所霊場・納経軸

地元である岐阜県からのご来店です。

前回投稿のご依頼主もそうですが、近年若いご夫婦の方がとても増えているように感じております。
一昔前のお遍路のイメージは、定年退職後にゆっくりと巡るというのが通例でしたが、現在はそのイメージも払拭され様々な年齢層の方が、巡礼することの意味の理解を深めながらその地へ足を運んでいる気がしています。

年齢は記号でしかありませんが、元気で健康な体で巡礼が出来ることが何よりです。




DSC05529
▲西国三十三所・納経軸

2021年に松月堂WEBサイトより、納経軸をお求め頂いた方からのご依頼です。

以前に西国巡礼を結願されており、二巡目のタイミングで表装をしてみたいときっかけになったのが、松月堂のInstagramで、お問い合わせもDMからでした。
とても嬉しいことです。

三重県からご夫婦でご来店(納経軸は里帰り)いただき、工房でどんな表具(取り合わせ)にするか楽しくお打ち合わせ出来たことは、私にとっても良い思い出となりました。




DSC05527
▲西国三十三所・納経軸

松月堂WEBサイトをご覧いただき、新規のご依頼です。

「今回、初めて表装を依頼するので、何が一番良いのか分かりません。」
「他の依頼主の方は、どんな感じでしょうか?」
と、お問い合わせをいただきました。

遠方の為、どのように進めていけば良いのかもご不安のようでした。
お気持ちよく分かります。
でも安心してください、ご依頼主がやるべきことは、お問い合わせすることくらいです。
あとは、私(表具師)にすべてお任せください。

分からないことは、どんな些細なことでも、じっくり丁寧にご説明いたします。






DSC05526
▲四国八十八ヶ所霊場・納経軸

2018年に松月堂WEBサイトより、納経軸をお求め頂いた方からのご依頼です。

コロナ禍を経ての6年越しの満願(成満)で、松月堂へ里帰りです。
里帰りの納経軸は、何度経験しても嬉しいものです。





DSC04118
▲日本百観音霊場(西国/坂東/秩父)・納経軸

松月堂へ初来訪されたのが、二年前の夏。
その際に、二巡目の百観音は掛軸にしたいということでご相談して頂いたのがご縁の始まりです。

ご依頼主は、参拝(巡礼)にとても誠実・熱心な方で、作法から心得も真面目に取り組む姿勢は、私にとって非常に学びになります。
お人柄も謙虚で実直な印象で、とにかく色々とお話しさせて頂き、あっという間に時間が過ぎてしまったことを覚えております。




DSC04113
▲坂東三十三ヶ所霊場・納経軸

2022年に松月堂WEBサイトより、納経軸『十一面千手観音』をお求め頂いた方からのご依頼です。

今回の表装納期は特例で、ご依頼主のご親族が受験を控えておられ、その合格祈願として間に合わせたいというご希望でした。
大変長らくお待たせしている多くのご依頼主には、誠に恐縮な事ではございますが、稀に少し早めにお仕立てする場合もございます。

改めてお待たせしている方々へ、私(四代目)は、日々なるべく多くの工程を進める努力をしております。もちろん、良い仕事をすることを大前提として『ゆっくり急いでおります』。
通常納期でお引き渡し出来ないことは、プロとして良くないことであることも重々承知しております。

どうか温かく見守って頂けますと幸いです。




DSC04566
▲西国三十三ヶ所霊場・納経軸

満願の地である第33番・華厳寺を終え、その足で兵庫県よりご夫婦でご来店されました。

発願から結願まで5ヶ月程、ご夫婦の想いを込めた満願の納経軸。
長い歳月を掛けた納経軸も数ヶ月で巡った納経軸も私にとっては貴重であり、何より重みは同じでどっしりしています。その想いを知れば尚更です。

表具の取り合わせはお任せで唯一のリクエストは『明るく華やかで』。
ご依頼主と色々お話ができたことで、イメージする為の素材は整いました。
お話することは、とても大事です。

ちなみに松月堂を知ったきっかけは、『あて紙』とご依頼主。
西国霊場のどこかで見つけてみてください、良いことがあるかも知れません。笑
DSC04564




DSC041170001
▲四国八十八ヶ所霊場・納経軸

岡山県のご依頼主とのやり取りは現代的でした。
元々、松月堂のWEBサイト・SNSの情報や私(四代目)の想いを熟知されており、初めのお電話以降は、スマホ(iPhone)のメッセージで、写真や文面で何度も打ち合わせをしました。

スマホでのやり取りですのでEメールやお電話と違い、お互い気軽に連絡ができスムーズでした。
もちろん、時にお電話も交えながらご納得いただけるまでお話を詰めることができたことは、とても良かったです。

遠方でご来店頂けなくでも、現代のテクノロジー(スマホのメッセージ)は凄く便利です。
皆さんも今回の事例で松月堂へ問い合わせてみてください。




DSC04114
▲坂東三十三ヶ所霊場・納経軸(御詠歌)

初めてのご依頼は、2018年。
それからのご縁でいくつか表装のご依頼を頂くようになり、ご依頼主は全国の霊場巡りの軌跡を有益な情報と共に発信されており、私も常に学びと刺激を頂いております。

しかしながら、2020年から流行り風邪の影響もあり長く巡礼を休止されておりました。
2023年頃からようやく巡礼を再開されこの度のご依頼となりました。
坂東三十三ヶ所霊場には未だ御詠歌が存在しますが、それを当たり前と思うのではなく様々な要因のおかげで御詠歌が存在していることをふと考えていただけましたら幸いです。




DSC04119
▲京都七福神めぐり・納経軸

以前(2016年)に、四国八十八ヶ所霊場の掛軸表装でお世話になったご依頼主からの再依頼で
三重県よりご夫婦でご来店されました
※私(職人)にとって再度ご依頼いただくことは、とても嬉しく有難いことです。

今回は、ご主人の還暦祝い(記念)として京都の七福神を巡られたそうです。
人生・ご家族の節目の縁起物として、贈り物や会を開くことも素敵なことですが、こうしてご夫婦で七福を巡り、形として残すことは情緒あふれる幸福感があるように思います。

ご夫婦にご多幸を願い、表装いたします。
DSC04123
DSC04120




DSC04116
▲西国三十三ヶ所霊場・納経軸

本当に久しぶりの地元からのご依頼です。
近年は、インターネットやSNSの普及のおかげで日本全国からご依頼いただくことが当たり前になっており、地元のご依頼主はとても貴重です。

ご夫婦で西国巡礼を参られ、結願(満願)の地は花山院菩提寺様と決められていたそうです。
※私にとっても花山院菩提寺様は特別なお寺です

表装の取り合わせ(裂地選び)や私の表具の講釈にも熱心に耳を傾けてくださり、掛軸への想いを強く感じる次第でした。
掛軸を収納する桐箱の箱書きも花山院菩提寺のご住職にお願いすると仰っていました。




DSC04111
▲西国三十三ヶ所霊場・納経軸

2015年に松月堂WEBサイトより、納経軸『本金西陣織』をお求め頂いたご依頼主が、三重県よりご夫婦でご来店されました。

ご夫婦は、40数年京都に住んでおられたのですが、ご主人の退職をきっかけに三重県に移住されたそうです。(お話をしていた時に京都にお詳しくて納得です)

巡礼は、基本的には一日一ヶ寺とし、寺院やその周辺をゆっくりマイペースで楽しむことを心掛けたこともあり、満願(結願)には8年間掛かったと仰られていました。
また、一ヶ寺毎に写経を納めることも欠かさず。
写経を始められた頃は、何度も練習をし写経セット一式も用意され納得のいくものをお寺へ納められるというお心掛けには感服いたしました。

正に納経です。
ご夫婦の心の余白には学ぶことが多くありました。




DSC03321
三冊の納経帳(朱印帳)をそれぞれ掛軸へ表装した事例です。

元々、掛軸にする予定はなかったご依頼主でしたが、松月堂のWEBサイトをご覧いただき掛軸へすることをお知りになられ、奈良県よりお越し頂きましたのは昨年初夏でした。
納経帳を掛軸にすることは、本来とても困難で良い仕上りにはなりませんが、松月堂独自の技術によりしなやかで優美な掛軸へと仕立てることが可能です。
DSC03323
先ずは、一枚ずつ検品をし滲み止めを丁寧に行います。DSC03324
この最初の下拵えがとても重要です。
DSC03325
▲重要な工程は公開できませんので、かなり工程は進んでいますが納経帳を解体し、
①一枚一枚裏打ちをして、
② 〃 型に合わせて裁断し、
③ 〃 正確に継ぎ合わせて一枚ものにし、
④一枚物を増し裏打ちを施し、
⑤乾燥させ、
⑥その後、仮張りに張り付け
▼をした状態です。
DSC033260001




▼裂地を継ぎ合わせ仮張りで乾燥させています
DSC035060001
DSC035070002




DSC03541
▲西国三十三ヶ所霊場・納経軸

5年前に松月堂WEBサイトより、納経軸『本金西陣織』をお求め頂いたご依頼主が、兵庫県よりご家族4人でご来店されました。

2018年にあることが切っ掛けで西国巡礼を始められており、巡礼と納経軸にとても思入れがあるということで弊店を選んでくださったそうです。

表装裂地の取り合わせもご家族4人で熟考した末の打ち合わせでしたので、気が付けば2時間を超えていました。
表具師の私にとっては、表装で悩んでくださることは冥利につきます。
最終的には、第一印象に落ち着きました。
DSC03540




DSC03144
▲坂東三十三ヶ所霊場・御影札

前回投稿→満願の納経軸/東京都のご依頼主 追加のご依頼は、御影札の額装です。

四国八十八ヶ所霊場の御影札は、有名で所有されていたり見たことがある方も多いのではないでしょうか。お四国同様に坂東三十三ヶ所霊場をはじめ、西国や秩父その他霊場に御影札は存在します。

お写真をよくご覧になってください、、一枚一枚サイズも紙質・厚みも異なるのです。
このままでは表装(額装)出来ない為、先ずは、全ての御影札を同じサイズ・同じ厚みに加工することが必要です。

どんな仕上がりになるかどうぞご期待ください。
DSC03146

※一枚一枚サイズも紙質・厚みも異なる坂東三十三ヶ所霊場の御影札




DSC03165
▲坂東三十三ヶ所霊場・納経軸

松月堂のWEBサイトをご覧になり、納経軸『瑞照観音』をお求め頂き、約2年掛けて満願になられました。
弊店は、現在納期が通常よりもかなりお待たせしている状況が続いております。
有難いと思う反面、職人としては、長らくお待たせしてしまう事への申し訳なさとの葛藤と日々戦っています。

そんな日々の中で私は、一日の仕事、目の前の仕事、を確実に積み上げていくことに全てを注いでいます。『一生懸命』ではなく『一所懸命』です。

今回のご依頼主も、とても寛容な方で「急がないので、ゆっくりやってください。」とお言葉を頂きました。有難いです、しかしながら、そのお言葉に胡坐をかくことのないよう『一所懸命』お仕事させて頂きますね。

お待たせしている皆様、もうしばらくお待ちくださいませ。




DSC031660001
▲四国八十八ヶ所霊場・納経軸

神奈川県から二度目のご来店です。
以前は百観音霊場の表装依頼で、今回は四国八十八ヶ所霊場の軸装です。

ご依頼主は、伺う限り私と同世代の方で、実直で巡礼にも表装にも情熱をお持ちで、お話ししていてワクワクします。

四国遍路は、これまでに5回成満(満願)されており、お越しくださった日はお遍路の帰り道(遠回りにも関わらず。。。)でした。
本当に嬉しい限りです。

この度の軸装(掛軸)は、ご依頼主のリクエストで通常の仏表装とは異なる形式でお仕立てします。
どうぞお楽しみに。




DSC03168
▲四国八十八ヶ所霊場・納経軸
DSC03140
▲四国八十八ヶ所霊場・御影札

納経軸は、軸装で。
御影札は、額装にいたします。

ご依頼主はご夫婦で、車遍路で満願(成満)されました。
仕事や私用の合間を縫って4年の歳月をかけ、県毎に区切り打ちの巡礼旅だったそうです。

私も車遍路でしたが、その時は一度で満願を達成したため、記憶も一度になってしまいますが、数年間掛けて巡ることでお四国での季節感や文化や風土をより味わえているのではないかと羨ましい気持ちになります。笑

とても仲の良いご夫婦でしたので、表装の打ち合わせも楽しく進めることができました。




DSC031720002
▲西国三十三ヶ所霊場・納経軸

コロナ禍になる前の2019年に松月堂online storeにて納経軸をお求め頂き、西国巡礼を開始したもののコロナが流行し始めたことをキッカケに、巡礼を一旦お休みを決断されたご依頼主。
この2、3年はそういったお声を沢山伺いました。もちろん、最善の配慮を行いながら巡礼をされる選択をされたお話も少なくありませんでした。

そのような世の中であったことで、より深く神社仏閣へ参ることの意味や在り方をそれぞの方々が思考されたことと思います。

このご依頼主は、ご夫婦で巡礼されたそうで、松月堂へお越しくださる前日に信州の善光寺さまへ参り、当日は岐阜の華厳寺さまで晴れて満願(結願)になり表装のご相談を兼ねてご来店頂きました。

改めて、満願おめでとうございます!




DSC03162
▲西国三十三ヶ所霊場・納経軸

松月堂栗田表具店Instagram(巡礼表装)のとある投稿記事(仕上がり事例)に一目惚れいただき、そこからDMのご縁でご依頼いただきました。

私(四代目)は、職人作業と同じく仕上がった表具(掛軸・額装・屏風)の写真撮影にも一枚一枚時間を掛けて丁寧に記録しています。
理由は、シンプルです。
手塩にかけた表具を格好良く撮影し、ご依頼主とそうでない方々にもご覧いただき表具の魅力を感じてもらいたいからです。

なので、写真だからと言って一切の妥協は許しません。
そんな私の思いが、Instagramを通じて伝わることは嬉しくてなりません。

また、大阪府から華厳寺の帰りにお越しくださり、直接お会いすることもでき有難い限りです。
改めて感謝申し上げます。




DSC02139
少し遡った記事ですが、、、
今年(2023年)の仕事始め、一番最初のご依頼主は神奈川県からお越し頂いたご夫婦でした。

『人気のお店は立地条件が良いから』という言い訳はしないと10年前に誓い、アクセス(交通機関)の悪い岐阜(中濃地方)という田舎ではありますが、表具師という仕事で日本全国から頼られる職人になりたいと藻掻いていた頃を思い出しました。

あの時から、いつしか日本全国(少し海外も)からのご来店・ご依頼を頂くようになり、ついに仕事始めに関東のお客様とご縁を頂けるようになり、こんなに縁起の良いスタートはありません。

ご依頼主のご夫婦は、2019年のコロナ前に発願し、気を配りながらの少しづつ進めていく巡礼をされていました。その為、一度は来店時期を延ばすお心遣いもございました。
また、とあるお寺様で御朱印間違いの珍事もあったそうなのですが、ご主人が「これは、プレミアだ!」とポジティブに笑い話をしてくださりました。

『心が温かいな』そして何より、
『仲睦まじいご夫婦だな』と心が和みました。

手前味噌になってしまうのですが、松月堂へお越し下さるご依頼主の方は、皆さん本当に寛容で懐の深い方ばかりで、いつも学ぶことが多くあります。旅の思い出話もとても楽しく拝聴しています。

私は、ずっと岐阜にいるのですが、全国へ飛び回っているように錯覚することがしばしばございます。笑

この場を借りて、皆様に感謝申し上げます。

追記
ご来店後、ご夫婦は関で刃物をご覧になられ、その後、名古屋⇒伊勢と東海三県を巡られたそうです。
ちなみにメインは、松月堂だそうです!嬉しい!




DSC02140
発願は、40年前。

表装の依頼で、愛知県からご夫婦でお越しくださいました。

とても仲の良いご夫婦で、ご結婚される以前の学生時代から西国巡礼を始められたそうです。

仕事や子育てに追われる日々を送りながら、少しずつ巡礼を重ねて、40年の月日を経てようやくの満願(結願)になられました。

ここまで時間を掛けたのだから、表装にも思いを込めたいと探していた先に松月堂へ辿り着いたと仰ってくださいました。

何とも嬉しいお言葉。
40年分の思い、私は表具で受け止めます。
DSC021410001




 

DSC008840001
滋賀県よりお越し頂いたご依頼主の御朱印軸です。
これを掛軸にお仕立ていたします。
どうぞお楽しみに。




DSC00886
以前からお世話になっているご依頼主より、貴重な九州三十六不動霊場の御朱印軸です。
ご依頼主のお父様と初めて一緒に巡った思い出のお軸と伺っております。
落ち着いた印象の掛軸にお仕立てすることになりました。




458A6E54-A53E-4DCF-81AD-AA2C65136359
以前お世話になったご依頼主が、御詠歌で二度目の西国巡礼を終え、先日愛知県からごお越しくださいました。本来なら来春に満願を予定していたそうですが、ご時世もありペースを早めての満願になったことが少し残念と仰っていました。
それでも健康にそして無事に巡ることが出来て本当に良かったですね。
CB3D0093-719B-4F67-9FBD-23E8C34CCF63




345B6917-A2DA-4E3B-B09B-9505D8B94B0A
この観音様と出会った時から、「松月堂さんへお願いする」と決めていたそうです。

11月22日にめでたく満願し、その足で和歌山県から表装のご依頼にご夫婦でお越しいただきました。
表装裂地の取り合わせもすんなり意見が一致する息の合ったご夫婦で、まさに『いい夫婦の日』でした。

僕の長い講釈にも耳を傾けてくださり、ありがとうございました。




665E515B-C7CB-4E28-9665-D515FFFA6C5B
2014年3月に松月堂から旅立った御朱印軸が、四国遍路を終えて戻ってきました。

ご夫婦の思い出が詰まった、足掛け6年の御朱印。 お遍路を重ねるにつれて、お軸への想いが強くなり、依頼する際には職人さんに直接お願いすると決めていたそうで、埼玉県からご来店いただきました。

「表装は全てお任せします。」と嬉しいお言葉までいただきました。

ここ数年、関東圏からお越しのご依頼主がとても増えており、 本当にありがたく思っております。




24BCB438-0C2F-4CF2-B095-04B5E1DDE302
横額装用の満願納経軸(御朱印軸)です。
 
一度目は、7年前に軸装のご依頼を頂き、二度目の今回は額装に仕立てます。
前回表装させて頂いた際の感動が二度目の巡礼のきっかけになったそうで、再度愛知県からお越し頂きました。本当に嬉しい、表具師冥利に付きます。

ご依頼主は僕と同年代で、とてもお若い方です。
若い層の方にも表装・巡礼の世界に興味を持って頂くことは僕の理想であり、使命であると思っています。




DSC04727
左から、坂東・西国・秩父です。
御詠歌で百観音を満願されたことは、とても貴重なことなのです。

この御朱印軸は、ご依頼主の想いの詰まった愛情溢れるもので、僕に会ってお願いしたいと茨城県からお車でお越しいただきました。

常用でずっと飾りたいというリクエストから、今回は三幅一対の額装にすることになりました。

ご依頼主の想いも込めて表装させていただきますね。DSC04729





DSC04546
新婚の時にご夫婦で巡ったお揃いのご朱印軸です。

満願になられたのは40年も前のこと、その後仕事の都合で、関西⇒関東⇒海外⇒関東と転々としていたこともあり、表装するタイミングがなかったそうです。
幸いなことにご朱印軸の状態は良好で、40年一度も開いていないのが嘘のようでした。

今日までずっと気に掛けていたご朱印軸、若き日の思い出のご朱印軸、お願いするなら直接会いたいと神奈川県からお越しいただきました。

このご時世の中、ご来店下さる方が少しずつ増えてきましたが、まだまだ以前のように気軽な気持ちではないのが事実です。しかしながら、色んな事にご配慮くださるお気持ちはとても伝わります。

そんな皆様の思いやりがとても有り難く、心が温かくなります。




DSC02990
よーくご覧ください、、、
四国八十八ヶ所霊場ではなく、関東八十八ヶ所霊場の御影札です。

先日、はるばる茨城県からお越しくださったご依頼主の御影札で、これを屏風にお仕立てします。
掛軸にするか、額装にするか、巡礼の旅話を交えながら、色んなパターンを相談して導き出した時間は、僕にとって幸せなひと時でした。

完成までしばらくお待ちください。




DSC02327
西国三十三ヶ所霊場の満願軸です。
このお軸は、花山院菩提寺さんのご住職が一点一点手書きで描いているのです。ご依頼主が花山院さんを訪れた際に一目惚れされたことがきっかけで、西国巡礼が始まりました。
広島県は尾道市からご来店されたご夫婦は、想像していたよりかなり若いご夫婦でしたので新鮮な驚きがありました。若い世代にも巡礼の楽しさが浸透していることをここ数年でとても実感しています。

この度、足掛け10年程で晴れて満願されたのですが、3年程前から満願になったらどこへ表装をお願いしようか悩んでおられたのは奥様で、某ご寺院にある当て紙で松月堂をお知りになり、奥様の直感で岐阜へ直接お願いしに行くことを決めていたそうです。
また、ご夫婦にとって西国の満願軸は、家宝となるものなので、どんな人に仕立てられるかが不安だったようで、「信頼できる人にお願いでき、本当に良かった」と仰っていただけました。

「あ~嬉しい、嬉しすぎる。」そのお言葉だけで、僕の職人パワーはフル充電されます。
奥様の直感に感謝申し上げます。

ご来店の方には、表装の世界・魅力を工房や掛軸をご覧いただきながら、できる限りのことを伝えたいという僕の悪い癖が出てしまうのですが、お二人とも熱心に耳を傾けてくださり、お軸を大切になさる気持ちもとても伝わりました。

お話しをしていくとご主人は、鋳物の職人さんだと分かり、僕の仕事への思いも通ずるものがあり職は違えど、多くを語らなくとも深いところで理解できている感覚になりました。職人あるあるですね。

余談にはなりますが、ご主人の父としての顔も垣間見ることができ、同じ父として凄く勉強になりました。
いつか必ず尾道へ遊びに行きます!
DSC02328
DSC02329




DSC02323
四国八十八ヶ所霊場の満願軸です。
以前2012年11月に東京からお越し頂いたご依頼主が再来店されました。
松月堂は、2016年6月に店舗(工房)のリノベーション工事をしたこともあり、外観も内装も様変わりしたので、ご依頼主は当時の記憶とかなり違っていたので驚かれていました。
現在は、なるべく目立たないように地味で渋く、隠れ家の様なスタイルが工房のコンセプトです。
なので、皆さん素通りされがちです。迷われる方、ごめんなさい。

ご依頼主は、車中泊しながら巡礼や旅をするのがお好きな方で、今回も岐阜へ立ち寄る前に京都・奈良を巡礼され、宿泊はもちろんお車だったそうです。
旅と車中泊は何だかワクワクしますね。僕も若い頃は何度か車中泊したものです。

せっかく東京からご来店頂きましたので、新しくなった工房をご覧頂きながら表装の取り合わせをいたしました。
DSC023220001




DSC02321
西国三十三ヶ所霊場の満願軸です。
2018年10月にご来店され松月堂でお求めいただいた納経軸が、無事に満願になったということで再び愛知県からのご来店でした。
しかも有難いことに、数か月前からご来店(表装)予約もいただいており、職人の僕としては嬉しい限りです。

先日も申し上げたばかりですが、里帰りの納経軸は『おかえり』と言う親の気持ちになってしまいます。
西国旅のお話をしながら、少しずつ表装のイメージを膨らませ、観音様とご朱印にお衣装を着せるようにお見立てのご案内をするのが僕の掛軸表装の流儀です。
カタログではなく一点一点気持ちを込めて取り合わせていきます。

表装の取り合わせも一段落したタイミングでご主人が一言
「実は、二巡目を巡りたいので新しい納経軸が欲しいです。」
その気持ちは僕もよく分かります。
実際に二巡目や他の霊場をスタートされる方は多くいらっしゃいますので、『巡礼者あるある』です。
満願が近づくと嬉しさと同時にさみしさの感情が芽生えるのです。

二巡目の西国三十三ヶ所霊場は、御詠歌をいただくそうです。
「羨ましい、、、」僕も二巡目は御詠歌をいただくのが夢です。
DSC02320




DSC02305
西国三十三ヶ所霊場・満願軸です。
先日、石川県金沢市から突然のご来店でした。
元々、2018年の4月に松月堂オンラインストアよりお求めいただいた納経軸で、無事に満願になった際には、直接お願いに伺いたかったと仰っていました。
職人としてとても嬉しいお言葉です。

僕にとって満願の納経軸は、里帰りに来た子供のような存在です。
できる限りの愛情で一所懸命お仕事させていただきますね。

余談ですが、突然のご来店も大変ありがたいのですが、当方職人作業中や出張の場合が多々ございますので、できれば事前のご連絡をお勧めいたしております。

今回は、運よく応対できましたが、ご来店のお客様には、精一杯のおもてなしをしたい性分ですので、ご理解いただけますと幸いです。




DSC01516
先日、神奈川県からはお母様、愛知県からは息子ご夫婦様でご来店いただきました。

今秋に行われるお父様のご法要の為に西国三十三ヶ所を参られたそうです。華厳寺様にて晴れて満願になった後に松月堂へお越しになられました。奥様は、予め弊店のホームページやBLOGをご覧いただいており、「松月堂さんへ是非お願いしたいと思っていました。」と、なんとも嬉しいお言葉を頂戴しました。
お話をしていてもお三人の仲の良さが伝わり、また、掛軸への想いやお父様への想いを強く感じました。

もう、僕の心はフルスロットルです。
楽しみに待っててくださいね。
DSC01517
DSC01519




↑このページのトップヘ