2024年09月

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西国三十三所/屏風表装/納経帳
ご依頼主/岐阜県

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納経帳を解体している様子。
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解体し、裏打ち・切断した納経を仮置きして、最終確認しています。
一枚一枚、手作業で正確に張っていきます。
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西国三十三所/屏風表装/納経帳
ご依頼主/岐阜県

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五箇山の悠久紙と綿を其々紡いで織られた布。
染織家の伊村夕子さんの作品です。

おそらく作品と言ってしまうと伊村さんは、そうではないと謙遜されるかも知れません。
それほどに、彼女の意識はアーティストというより職人気質であると私は感じております。

この一つ一つの細やかな仕立てに対して私に出来ることは、抗うことなく身を委ねることのような気がしております。
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関東三十六不動霊場/屏風表装/納経帳
ご依頼主/埼玉県

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関東三十六不動霊場/屏風表装/納経帳
ご依頼主/埼玉県

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この写真をご覧いただくと、もう不可能かと思ってしまいます。

しかしながら、私にとってこれは日常であり、可能だというイメージが湧いてきます。
表具の基本的な技法である『裏打ち』を施すことで、情報が継続していく可能性が高くなっていくのです。
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▲before
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▲途中段階
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▲after(※途中段階は裏向きで、この写真は表向きです)




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表具師が和紙を切断する際は、刃物で断つだけではなく、和紙の繊維が毛羽立つように『喰い裂き』という技法を用います。
このふんわりとした和紙の毛羽を見ていると、材料として扱うことに躊躇ってしまう自分がいます。




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▲西国三十三所・納経帳

岐阜の薄墨桜で有名なところから、ご夫婦でお越し頂きました。

前回とたまたま続きますが、この納経帳を用いて屏風へ仕立てるご相談です。
数年かけて巡った西国の地を納経帳の日付順に、軌跡を辿るような気持ちになる屏風にしてほしいとの
ご要望でした。

これは、掛軸や額装では中々表現することは、難しいですが屏風なら自由度は増しますので、表具にすることが楽しみでなりません。
どうぞご期待ください。

ちなみに薄墨桜の地は、私にとってとても関係の深いところでしたので、何だか嬉しい気持ちでいっぱいです。
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▲関東三十六不動霊場・納経帳

この二冊の納経帳を携えて、埼玉県という遠方から岐阜までお越しくださいました。

お電話やメールのやり取りでは、伝えきれない想いを表具師である私に直接伝えることが一番の目的であったそうです。
なんとも嬉しいお言葉に感無量です。

今回は、この納経帳を用いて屏風に仕立てます。
ご依頼主の要望はとても明確で、サイズ感や仕様、配置・順番もご来店される前にイメージが仕上がっておりました。
そのお陰で、打ち合わせもスムーズに進み旅のお話しも色々と伺うことができました。
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▲西国三十三所・納経軸

ご夫婦とそのお母様のお三人で、三重県からお越しいただきました。

ご依頼主は、西国三十三所を納経軸で巡り掛軸へと表具にし、家宝として大切にしていきたいと仰っていました。その想いは、私が最も大事にしているところです。
というのも、この仕事を始める前に私はお遍路(四国遍路)を満願(成満)しており、その時に仕立てたお軸は、私の家宝であり巡礼表装する上での指針となっています。

その意味で、ご依頼主の想いは人並み以上に深いところで理解しているのではないかと憚りながら存じております。

お打ち合わせも巡礼の思い出や具体的な表装のお話まで、色々とさせて頂きました。
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