2024年07月

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素材感が持つ力に、職人は生かされている様に思います。
これを仮張りに張ることで、シワやヨレがなくなり優美な掛軸に成っていきます。
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作/群英
書/孔子曰 有朋自遠方来 不亦楽乎
形式/デザイン表具
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▲第六番・南法華寺(壷阪寺)・奈良県高市郡高取町壺阪 2024年6月吉日

我が家は5人中3人眼鏡。
南法華寺は、眼病封じの観音様とも言われているので、少し意識をしながら参拝しました。笑

境内は、日印友好の証しを感じさせる石像や納骨堂がありオリエンタルな雰囲気もあります。

さて、西国巡礼は2日間で4ヶ寺巡ったのですが、今回から4ヶ寺全てに写経を納めました
まだ幼い子供たちとの巡礼なので、毎度予定通り(お手本となる参拝)に進めることができないことも多いです。ですが、少しずつ家族で成長していく一歩として写経を始めたことは、とても意味がありました。

というのも、写経は私が1人でやっていたら息子と娘が、一緒にやりたいと言い出したのです。なので、先ずは作法と心得を教えて眺めていると、そのまま最後までやりきり、また写経したいという言葉が出てきました。
どんな理由であれ、集中してやりきることは感心します。

親バカですが、良い子に育っております。笑
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次男は、鬼が苦手(笑)
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今回は、長女の出番です
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今回も無事帰ることができました。
ありがとうございました。

PILGRIM -Return safely for you-




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▲第七番・岡寺・奈良県高市郡明日香村 2024年6月吉日

二日目は、明日香村にある岡寺から。
明日香村は、修学旅行以来なので30年ぶりですが、車で向かう途中の景色に当時の思い出が
ほんの少しだけ残っていました。笑

岡寺の周辺から駐車場までの道のりは、細道と急勾配がありますので、お車の際はお気を付けください。
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先ずは、お寺の駐車場でパシャリ!
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華やかな手水舎が歓迎してくれています。DSC06253

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次男も頑張っています。DSC06269
納経軸は手が掛かりますが、それが良いのです。
手を掛けた分だけ、思い出も増えます。
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さぁ、次のお寺さんへ!DSC06389




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▲番外・法起院・奈良県桜井市初瀬 2024年6月吉日


続いて、長谷寺から5分ほど歩いたところにある法起院へ。
法起院は、西国巡礼を開基された徳道上人と深い関わりのあるお寺で、巡礼の故郷とも言えます。
京都山科にある番外・元慶寺と同様にひっそりと佇む景観と趣が私の好みです。

この頃には、雨上がりの曇天が嘘のように熱い日差しが照っており、気持ちが良い参拝が出来ました。
うまく写真に収めることが出来ませんでしたが、境内の左奥へ行くと西国三十三所観音霊場『お砂踏み』がありました。
もちろん、家族皆で一ヶ寺ずつ数えながら巡りました。
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西国三十三所観音霊場『お砂踏み』
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長男も成長し、納経軸のケア(乾かし)も慣れてきました。
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予定していた二ヶ寺の参拝を終え、参道にあったお店で美味しい草餅を食べました。
子供たちよ、早朝からお疲れ様でした。
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▲第八番・長谷寺・奈良県桜井市初瀬 2024年6月吉日


昨年3月以来の西国巡礼です。
それまでに何度か巡礼を予定していたのですが、いずれも何かしらの事情で1年以上空いてしまいました。

この日は明け方から岐阜は大雨で、奈良県桜井市に入っても雨は続いており長谷寺付近も雨が強く、小さい子供もいるため、どうしようか悩みながら駐車場へ止めていた矢先、、、
突然雨が上がり、少し日が差してきました!
こんなことは、私たち家族にとって珍しく一気に足取りは軽くなりました。

長谷寺は小学生の時以来で、その時の印象は『カッコいい登廊がある・何か洒落ている・山の中にある』でしたが、その印象はそのままで境内の配置・デザインが面白く子供も大人もワクワクするお寺でした。
ちなみに妻や子供たちは初めてでしたが、とても興味深く楽しんでいました。

『カッコいい登廊』子供たちが大人になった時に思い出してくれたら嬉しいです。
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門前で早々に階段で遊び出す兄弟
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登廊の途中にあるベンチで休憩する三兄弟(残念ながら逆光です)
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本堂裏から何かを覗いています
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何やらスタンプラリーを始めております
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参拝後、山道にあった蕎麦屋で昼休憩
長男は、蕎麦が大好物です
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▲before

修繕最中の蛇腹式の過去帳です。

中央に強く折れがあり、よく見ると白いもので修理(補強)されているのがお分かりでしょうか。
これは白いビニールテープで、応急処置でやりがちですが、決してやってはいけないランキング1位です。
その理由を話すと長くなるので割愛しますが、本紙(作品)に多大なる悪影響を及ぼし修繕が困難になる可能性が高くなります。
幸い今回は、上手く除去する(剥がす)ことが出来ましたが、状況・条件によっては手の施しようがないこともありますので、応急処置を行う前にご相談されることをお勧めします。
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▲after




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これが除去した白いビニールテープです。




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日本百観音霊場(西国・坂東・秩父)/掛軸表装
ご依頼主/東京都

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日本百観音霊場(西国・坂東・秩父)/掛軸表装

ご依頼主/東京都

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ヘンプの均一的ではない表情が、この生地の魅力です。
通常の表装裂地とは厚みやクセが異なる為、一筋縄ではいきませんが、工夫する作業こそ職人のやりがいです。
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裏打ちには、基本的に3サイズの打ち刷毛を使用します。
写真の打ち刷毛は、中サイズのもので重くなく、軽くなく使い勝手の良さが気に入っています。
ちなみにこの刷毛は40年ものですが、未だに良い仕事をしてくれるバリバリ現役です。
良い道具は、メンテナンスをし大事に扱えば時代を超えて長く愛用することができます。




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坂東三十三観音/額表装
ご依頼主/東京都

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坂東三十三観音/額表装
ご依頼主/東京都

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室生寺の続きになってしまいますが、このお寺の回遊の具合が絶妙で飽きさせない。

適度にいくつかの石階段があり、登った先も右へ左へ振り分けられており、元々の地形の恩恵が、境内に降り注いでいるようにさえ思えてしまいます。

また、各所に雲水(定かではありません)のような方が境内の手入れをされている様子が伺えました。

やはり、なんとなく良いなと感じられるのは、様々なプロセスの賜物の様な気がしています。

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この仕事をしているせいか、神社仏閣は私の日常に溶け込んだ存在である。

境内を参拝する際に注視しているポイントのひとつは手水舎で、山門から歩いてきて手と口を清め、ようやく心が切り替わっていく段階だと思っています。

先日訪れた奈良県にある室生寺の手水舎は、別格の存在でした。

先ず目を引いたのは、無駄なものが一切ないこと。手水舎によくあるのがどっしりとした屋根で、そこにぶら下がっている手拭いや柄杓に書かれている提供名。
これ以上のコメントは控えますが、参拝をする上で最低限の設えがあればそれで十分で、それこそが日本の美であり魅力だと私は考えいます。

この手水舎が特質しているところは、ただシンプルなだけでなく、デザイン性に長けているところにあります。デザインに関してはプロではないので専門的に述べることはできませんが、囲いはシャープな直線で、水盤はほんのり丸みがあり、そのコントラストと普遍的なデザインが生み出す陰翳が実に格好が良い。

マニアックな目線で恐縮ではありますが、室生寺の手水舎は必見です。

ちなみにお恥ずかしいことに、あまりに魅了されてしまい、貴重品を手水舎の脇に置き忘れてしまったことは、不覚でした。笑

後日、お寺の方がとても丁寧に対応してくださり、無地帰還しております。

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