2023年10月
WORKS vol.309(坂東三十三ヶ所・掛軸)
シルクサテンの裏打ち
日本百観音霊場・三幅一対 其の三
日本百観音霊場・三幅一対 其の二
日本百観音霊場・三幅一対 其の一
WORKS vol.308(西国三十三ヶ所・掛軸)
WORKS vol.307(坂東三十三ヶ所・掛軸)
WORKS vol.306(秩父三十四ヶ所・掛軸)
満願の納経軸/兵庫県のご依頼主

▲西国三十三ヶ所霊場・納経軸
5年前に松月堂WEBサイトより、納経軸『本金西陣織』をお求め頂いたご依頼主が、兵庫県よりご家族4人でご来店されました。
2018年にあることが切っ掛けで西国巡礼を始められており、巡礼と納経軸にとても思入れがあるということで弊店を選んでくださったそうです。
表装裂地の取り合わせもご家族4人で熟考した末の打ち合わせでしたので、気が付けば2時間を超えていました。
表具師の私にとっては、表装で悩んでくださることは冥利につきます。
最終的には、第一印象に落ち着きました。

ワントーン抑える
WORKS vol.305(大野伴睦/同甘共苦)
水屋屏風

数ヶ月前に特別なお茶会で使用するということで、表装(製作)した屏風です。
本来よくある水屋屏風は、屏風の縁は黒塗り若しくは焦げ茶といったものが一般的です。
もちろん、それが良くないということではないのですが、美しい本鳥の子和紙を張り上げた屏風には少し主張が強い印象が残ってしまいます。
茶の湯の精神になぞりトータルで簡素な仕立てにする目的で、屏風縁は杉の無垢材にし、杉が持つ柔らかさと木目の表情や屏風を手で持った際の木の温かみを感じてもらえるよう工夫しました。
屏風の裏面も『紺色・焦げ茶・深緑』といった濃いめの和紙が当たり前とされている為、お抹茶の色味をイメージし、鶯色にしています。※写真では濃いめに見えますが、実際はもう少し薄い色目です
私の仕事は、普段あるものを奇をてらったように大きく変えるのではなく、僅かな思考がモノを創っていく上で大切なのだと思います。







