2020年09月

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近畿三十六不動尊霊場/掛軸表装
ご依頼主/愛知県




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我が家のニンジンボクに沢山の花が咲いています。
私事ですが、今日はとっても良い日でした。




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うん、どれも僕の好みの色味です。
これを屏風に張り込みます。 




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新婚の時にご夫婦で巡ったお揃いのご朱印軸です。

満願になられたのは40年も前のこと、その後仕事の都合で、関西⇒関東⇒海外⇒関東と転々としていたこともあり、表装するタイミングがなかったそうです。
幸いなことにご朱印軸の状態は良好で、40年一度も開いていないのが嘘のようでした。

今日までずっと気に掛けていたご朱印軸、若き日の思い出のご朱印軸、お願いするなら直接会いたいと神奈川県からお越しいただきました。

このご時世の中、ご来店下さる方が少しずつ増えてきましたが、まだまだ以前のように気軽な気持ちではないのが事実です。しかしながら、色んな事にご配慮くださるお気持ちはとても伝わります。

そんな皆様の思いやりがとても有り難く、心が温かくなります。




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本日、ご来店頂いたご依頼主のお遍路バッグです。
使い込まれたこのバッグには色んな思い出が詰まっています。

二度の歩き遍路と五度の自転車遍路を共にしているこのバッグは、正に同行二人。
そんなご依頼主のお遍路話は、とても興味深く勉強になることが沢山ありました。

ちなみに愛知県春日井市~松月堂(岐阜県関市)まで、自転車でお越しになられたのには驚きました。
約35㎞あったそうですが、四国八十八ヶ所霊場の約1,300㎞の道のりと比べれば、大したことではないと涼しい顔で話していたのがとても印象的でした。




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縮み工程を経た表装裂地にアイロン掛けしています。
ただシワを伸ばすだけの単純作業ではありません。 

表装裂地は、幾何学模様が細かく織られており、縮みを施した際に若干の歪みが出ます。
それをスチーム機能を上手く使いながら、柄をミリ単位で補正していくのです。
そうしてようやく裏打ちの準備が整います。




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この仕事を始めてから今でもしばしば言われることが、「障子や襖、掛軸はオワコンだから大変でしょう?」
僕が本気でそう思っていたら、表具師という仕事は当の昔に辞めています。
そもそも始めたキッカケが『表具は面白い・可能性しか感じない』と思っていたからです。

モノの見方は結構単純なもので、見る角度や考え方で、まるで別のモノになったりするもので、大きく変える必要がない場合もよくあります。
その意味では、表具の魅力を上手に伝えることが大変であるのは事実です。

しかしながら、気をつけなければならないのは、安易に媚びないことです。
僕は、表具師として在るべきスタンスの中で、現代と勝負しています。



 

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二種の金銀細工和紙を構成して額装にしています。
向かって右側は金銀砂子で、左側は銀細工(水切) です。




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松月堂で表装する掛軸は、一から十まで全て僕が1人で仕立てています。だから色んな工程を紹介することができます。
ちなみにこれは、マクリ(本紙)に縮みを掛けて干しているところです。1日掛けて何度も行います。
そして伸縮しないマクリへと仕上げていくのです。 これが良い掛軸にする為の第一歩です。



 

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日本人であるとか、宗派とか、それだけに捉われることのないくらい、大いなる存在のような気がします。



 

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西国三十三ヶ所霊場/掛軸表装
ご依頼主/島根県




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松月堂では、二種の純楮手漉き和紙を裏打ちし、屏風の蝶番として使用しています。
手を掛けて丁寧に仕立てた和紙蝶番は、50年経っても良好な状態を保ちます。
こうした見えない部分の集約があって、はじめて良い屏風と言えるのです。
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少しの工夫で、暮らしは豊かになる。




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今日は、9月1日。
まだまだ強い日差しに押し負けそうな日々は続いていますが、着実に年の瀬へと向かっています。

「今年やり残したことはない」と言えるように過ごしていかなければ、、、




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