2017年05月

報告が遅くなりましたが、2月28日にBlogでご紹介した版画作品です。
ご依頼主から大変喜んでいただき、表具師として嬉しい限りです。
本当に励みになります。
ご依頼主の思い、端午の節句、作品から受けたイメージを掛軸表装で表現しました。
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端午の節句(版画)・掛軸表装
ご依頼主・高知県安芸市




小規模な修繕でも同じではございますが、やはり大掛かりな修繕作業を行う際には、
いくつもの修繕プランを時間を掛け準備していきます。
その中でもリスクが高いと想定される工程には、様々な選択肢を考えながら確実な対処法を
保険として残しておきます。
経験や勘に甘んじてはなりません。

そして精神状態を良好にし、本紙(ご依頼品)の気持ちを汲み取りながら
すぅ~っと、作業に入るようにしています。
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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後(欠損部を描き足すことはご法度です)




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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前




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▲修繕後




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修繕した掛軸を太巻き桐箱で保管することは、長期間保存する上で非常に重要な意味があります。






『喝』ほど禅旨を端的に示す言葉はなく、禅宗では本来叱咤の声で、相手が言句を差しはさむ余地を与えないために用いられた言葉だそうです。

この仕事をしているとこの言葉が身に沁みます。
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▲修繕前
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▲修繕後




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 ▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後




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持つものには拘りたい。
職人として、表具師として、
クリエイティブなモノを生み出すには 、
カッコいいモノを使う事がとっても大切だ!



 

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坂東三十三ヶ所の御影札サイズは、バラバラなんです、
サイズ以外にも【紙の厚み・紙の種類】もバラバラなんです、、
そんなバラバラの御影札を一つの家族(チーム)にまとめるのが私の仕事なのです。
この技術は、結構自慢したいんです。
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坂東三十三ヶ所霊場・御影札・掛軸表装
ご依頼主・栃木県小山市




修繕作業は、慣れることはありません。
決して同じ状態のご依頼品はないからです。
だから、毎日新鮮な気持ちを持つことを心掛けています。
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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前(右側の本紙が完全に剥がれています)
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前

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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後




いつかの続きですが、どれだけ高価な桐箱でも収納期間には限界がございます。
一年中桐箱にしまいっぱなしは良くないのです。
もちろん、年中掛けっぱなしもよくありませんよ。
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▲before
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▲after



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▲before
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▲after



 

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ブタちゃんが欠かせない季節になりました。



 

はい、お西(本願寺派)です!
なのに、修繕前のお軸は外廻しがお西(本願寺派専用裂地)で、
中廻しがお東(大谷派専用裂地)になっていました。

ご依頼主がご存じでないのは何も問題はないですが、当時仕立てた職人さんには、喝っ!
決してあってはならぬこと。

※ちなみに両側の親鸞聖人・蓮如上人は、予算の都合で一般用仏裂地です
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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後




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▲修繕前
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▲修繕後

裏面の再現もとても重要な意味があります




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修繕作業には様々な種類の道具を使用しますが、
やはり自分の手の感覚は信用できる数少ない道具の一つです。
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 手のケアをすることも職人として大事な心得です。



 

ひっそりと始めたBLOGも今日でようやく一年が経ちました。

まだまだこれからですが、続けることに意味があるような気がします、、
次は、730日を目指してマイペースで綴りたいと思います。

今後ともこっそり覗いてやってくださいな。




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ご朱印帳を掛軸にするのは、とても高度な技術を要します。
和紙の厚み調整・サイズ調整・滲み止めの下処理・繋ぎ合わせる技術 etc...
そんな私の気持ちとは裏腹に、ご依頼はしばしばございます。

でも、仕上がった掛軸(ご朱印帳)は、迫力があり幾何学的に並んだ朱印はなんとも美しい。

好きな掛軸です。
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坂東三十三ヶ所霊場・御朱印帳・掛軸表装
ご依頼主・茨城県下妻市




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GW明けは、山間部方面へ出張。
とても清々しいスタートが切れました !
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 出張先までは険しい山道あり、、



 

念願の東山魁夷。
ようやく、拝むことが出来ました!
豊田市美術館もじっくり堪能でき充実したひと時となりました。
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染み抜きのご案内をする際には、
期待値の5割程しか染み抜きの改善は見込めないとお伝えしています。
それは、正直やってみないと本紙の特徴を細部まで把握することができないからです。
机上の空論とはよく言ったものです。
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どうですか?
期待値の5割は超えているでしょうか?




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