カテゴリ: 掛軸(軸装)

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作/谷耕月
書/歩歩是道場

形式/袋表具(丸表具)

『歩歩是道場』 
読み/ほほこれどうじょう 

意味/修行は道場だけでするものではなく、日々の暮らしそのものが道場であり、修行なのだということ。

自分にとっても非常に共感のできる禅の言葉である。
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絵/蓮如上人
形式/真の行(仏表装)

金襴裂地の醍醐味は、薄暗さに在り。
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掛軸の背面(裏面)に記されている部分は、後世への貴重な資料(情報)です。
丁寧に剥がし、同じ場所あるいは適切な場所へお戻しします。
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付いていたタグ(札)も同様に修繕しております。
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ご依頼主の意向により、過度な洗浄(クリーニング)・染み抜きは行っておりません。
自然で安全(現状維持)な修繕を施しております。
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書/
徳不孤必有隣福禄寿(墨蹟)
形式/草の草(茶掛け)

『徳は孤ならず必ず隣あり』 読み/とくはこならずかならずとなりあり

徳ある人またはその行為は、孤立することなく、その感化を受けて追慕する人または追従する人の行為を生み出すことになる。
道義を行なうものには、必ず理解者と助力者が集まるの意。
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作/渡辺華水
書/
虎図
形式/行の行(三段表具)

本紙(絵)に合わせて取り合わせの主は、モノトーン。
あまりモダンにならないようにクラシックさを残しています。
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墨画の様に見えますが、目と牙と髭は胡粉で描かれています。
胡粉が剥落しない様に慎重に染み抜き作業を行います。
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作/久保田万太郎
書/
俳句(墨蹟)
形式/台表具(短冊掛軸)

『 夏の月いま上りたるばかりかな 』

夏の夜に浮かぶ月、少しでも涼を感じてもらえたらとイメージしながら表具しました。
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▲before ※表装前の短冊の状態です




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絵/親鸞聖人
形式/略式仏表具(仏表装)
※本堂の厨子内に綺麗に収まるサイズで再表装しています

表装裂地は、お寺のご住職と打ち合わせをし取り合わせしたものです。
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修繕前のお軸と比べて天地を短くしている意図は、厨子の中に丁度で納める為です。
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天は、無理に曲げられ。
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地は、底で余っている状態。
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作/仙厓義梵
絵/
福禄寿(画賛)
形式/草の行(茶掛け)

やんわりとした墨画の主張を邪魔しない様に、良い意味で地味になるように取り合わせしています。
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▲before ※風袋と一文字は、修繕し再使用しています
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絵/十一面千手観音立像
形式/真の行(仏表装)

漆黒の中に仄かに煌めく、十一面千手観音立像。
本紙の経年具合と漆黒を引き立てる取り合わせとして、薄茶系を基本にしました。

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掛物を空間に添えるだけ。
ただそれだけで、格好が良い。




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長野の善光寺近くにある、夏至(gallery&shop)店主の宮田さんから日置路花さんの書を軸装にしたいとご相談を頂いたのは、昨夏のことでした。
所有者と作者の想いを汲み、飾らない表具にしました。
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書/日置路花 ※表装前の状態
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以下は、この度の軸装に加えて製作動画とキャプションを私なりにまとめたものです。
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production video full ver.(製作動画)

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表具

この文字からは、見栄えや華美な装飾といった表層的なことを連想してしまうだろう…。
しかしながら、それは些か安易である。

ここ数年、私は表装美という言葉を意識しているが、ここで言う『美』は、表具の構造美や機能美といった一見では理解しがたいものであり、時間を掛けて説明するに他ならない。

私の求めている表具は、書や絵画を表装技術を持って下支えする事が第一本命で、表具の取り合わせ(デザイン)というものは、不自然でなければ良しであり、超絶技巧とも無縁である。

例えば、軸装することで本紙(作品)の未来は、数百年先まで残すことが可能だが、取り合わせ部分は、修繕の都度潔く新しくするものであり基本的には残らない。
本紙の経年変化に合わせて、やはり不自然でない取り合わせをし、維持させていく。

表具することは、決して大袈裟なことではなく所有者・作者の想いを手助けする、御用聞きのような位置付けとして理解してもらえると幸いである。

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【日置路花 軸装 -Jikuso-】

寸法 -detail-
・幅:二尺四寸×高さ:三尺二寸/W:727㎜×H:970㎜


素材-material-
・綿/cotton
・麻/linen
・正絹/silk
・和紙(純楮紙)/washi
・檜葉/wood
・銅/copper
・正麩糊(小麦粉澱粉)/japanese paste




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絵/十六善神
形式/真の行(仏表装)

この掛軸の主は、本金箔。
元の掛軸と同じく、表具の主張をバランスよく控えることで、絵の魅力を引き出しています。
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表具部分と本紙(下部)におびただしい数のカビが付着しており、素手で触れるとカビ特有の感覚にゾワッとする程でした。

幸い、本紙に浸透する前の比較的新しいカビでしたので、適切にカビを除去し仏画には影響なく修繕作業することができました。DSC00798
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十六善神 掛軸修繕(修理修復)



 

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作/武野紹鴎(大黒庵)
書/消息
形式/草の行(茶掛け)

使用した表装裂地・軸先は、全てご依頼主が所有されているものです。
何も言うことがない程、良い取り合わせです。
職人は、ご依頼主によって成長させて頂いているのだと常々思っております。
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表装前の本紙です。
このままでは表装できないので、先ず本紙の修繕を施してから仕立ての作業に入ります。

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絵/阿弥陀三尊像
形式/真の行(仏表具)

鮮やかな青と本金箔押しの仏画。
表具のキーとなるカラーを金茶に設定し、取り合わせていく。
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作/春見文勝
書/本来無一物
形式/草の行(茶掛け)

人は、生まれる時は何もない。
そして旅立つ時は何も持ってゆくことが出来ない。
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▲表装前
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書/六字名号(南無阿弥陀仏)
形式/真の草
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作/東久世通禧
書/三行書
形式/明朝表具

艶やかな光沢感、正絹の特性。
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作/曽我量深
書/開神悦體
形式/二段表具

臙脂と深緑の相性の良さ。
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絵/龍図
形式/行の行(三段表具)
収納/太巻き芯入り桐箱

既存(古画)の風合いに合わせる。
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太巻き芯入りの桐箱




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作/大橋翠石
書/鼠図
形式/二段表具

鼠色を主に。
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字の如く、三段になっていることからそう呼ばれています。
この表具形式を正式には行の行と言い、茶道・華道を嗜んでいる方なら馴染みがあるかと思います。

三種の裂地を扱いながら、本紙(作品)を引き立てる取り合わせ作業はとても悩みます。
対比・調和・繋がり…といった言葉を頭に浮かべながら導き出していきます。
今回は、古裂と金襴を取り合わせました。
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表装していないマクリの状態の本紙(絵画)。※マクリは通称です
折れ・破れ・虫食い・経年劣化で状態は良くありませんが、本紙の修繕を施し、裏打ち・表装することで作品の未来を変えてあげることが出来ます。
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絵/富士図(絹本)
形式/行の行(横物)
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書/清修梵行深入仏海
形式/草の草

茶掛けをより簡素に。
風袋を省く。
取り合わせの裂地も淡い色彩で。
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絵/燕と藤
形式/創作表具

藤の花を表具で表しています。
足元は軽やかなイメージでサクラ材の軸先。
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※before&afterは、撮影時の時間帯や環境(光の入り方)が異なる為、本紙の色味具合が異なりますので、あくまで参考程度にご覧ください
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本紙は、脆く儚く取り扱いが困難な状況です。DSC08300
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本紙裏面②
以前に裏面から安易な修理がしてあった為、かなり困難かつデリケートな修繕でした。
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本紙裏面③
裏打ち及び異物を剥がし・取り除いた状態です。
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折れ伏せ処置をした、掛軸(本紙)を優しく守ってくれる太巻き芯入りの特注桐箱を採用しております。




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書/二行書
形式/明朝表具

本紙覆輪は、白。
明朝筋は、淡い藍色。

いずれも五厘幅です。
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家系図と言えば巻子(巻物)のイメージですが、床の間に掛ける事を想定し掛軸に仕立てております。
ご依頼主は、構想の段階でこの形を考えておられ調査も含めると20年以上の歳月を経て具現化することとなりました。

二幅一対の掛軸ではありますが、巻子の要素をディテールに落とし込んでおります。
これに関しては、ご依頼主と何度も打ち合わせを重ねてまいりました。

表紙と奥付は、既製品ではなく松月堂オリジナルの金砂子紙で、本金と中金を五分五分で混ぜ中金がいずれ朽ちていくことで経年劣化を楽しんでもらえるよう趣向を凝らしています。
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掛軸修繕(修理修復)





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作/梅仙
絵/柳に燕




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作/林 雲鳳
絵/観音菩薩
ご依頼主/東京都






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その人らしさを表具で表せれるように心がけています。
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本紙(作品)は、既存の情報のみで構成されていることが理想です。

ヨーロッパの修復の様に当時の作品を復元することが目的ではありません。

故に作業は、難航します。

作品を残すこと(修繕)は、当時の情報を正しく伝えることでもあるのです。

それが結果として、歴史資料にもなり得るからです。

その意味で、下支えとして最低限の色を補う作業が補彩です。




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