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先日、愛知県名古屋市の中学校で半日ではありますが『ものづくり』をテーマに授業をしてきました。

全てが初めてのことで、不安とワクワクが入り混じる中での『挑戦』でした。
対象の生徒さんは、21名の中学一年生。

僕は、表具師という世間に馴染みのない仕事をしているので普通の職種と比べると、よりハードルは高くなります。製作を体験してもらいながら、表具の構造や機能をどうやったら子供たちに楽しく理解してもらえるのだろうか、資料作りも含めてとても悩みました。

表具師は、マイナーな仕事故に道具や材料・教材も揃っていないのが現実です。だから、無いものは自分で何とかする『工夫する』ことが常なのです。

その意味で、授業のテーマは『少ない情報の中から想像(創造)し、手を動かしてみる』にしました。
現代では、情報はどこにでもあり多様化しています。良い事かもしれませんが、本質を見極める力がないと薄っぺらな人になりがちです。何かを成し遂げていくためには、物事を深堀りしていくことが重要です。

そこで、表具の基礎である『和紙・糊・裏打ち・下地』を手を巧みに使いながら知ってもらうために、小さな障子の様なモノを一から製作してもらいました。プロダクトとしては、チープな見た目なので些か恐縮ではありましたが、構造を理解するための『ものづくり』に焦点を絞りました。

にも関わらず、生徒の皆さんは意欲的に色々考えながら、そして理解しながら丁寧に手を動かし製作してくれました。凄く嬉しい、こんな気持ちになれたのは初めてでした。

月並みな言葉になってしまいますが、生徒に教えるつもりが自分が教わる授業になっていました。
後日、21名の生徒さんからお礼のお手紙まで頂き、感無量です。

正に表具師冥利につきる体験となりました。

最後にこのような場を設けてくださった、中学校・運営をしてくださった方・そして生徒の皆さん、ありがとうございました。
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※写真撮影時のみマスクを外しています