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西国三十三ヶ所霊場の満願軸です。
2018年10月にご来店され松月堂でお求めいただいた納経軸が、無事に満願になったということで再び愛知県からのご来店でした。
しかも有難いことに、数か月前からご来店(表装)予約もいただいており、職人の僕としては嬉しい限りです。

先日も申し上げたばかりですが、里帰りの納経軸は『おかえり』と言う親の気持ちになってしまいます。
西国旅のお話をしながら、少しずつ表装のイメージを膨らませ、観音様とご朱印にお衣装を着せるようにお見立てのご案内をするのが僕の掛軸表装の流儀です。
カタログではなく一点一点気持ちを込めて取り合わせていきます。

表装の取り合わせも一段落したタイミングでご主人が一言
「実は、二巡目を巡りたいので新しい納経軸が欲しいです。」
その気持ちは僕もよく分かります。
実際に二巡目や他の霊場をスタートされる方は多くいらっしゃいますので、『巡礼者あるある』です。
満願が近づくと嬉しさと同時にさみしさの感情が芽生えるのです。

二巡目の西国三十三ヶ所霊場は、御詠歌をいただくそうです。
「羨ましい、、、」僕も二巡目は御詠歌をいただくのが夢です。
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